FXのスプレッドとは?
FXの取引には「スプレッド」が関わってきます。
この「スプレッド」とは実質的な取引コストでFX会社によって違ったり、同じ会社でも取引時間や通貨ペアによって違ったりします。
実際に取引を開始する前に、この「スプレッド」についてきちんと理解しておくことで利益を最大化させていきましょう。
■スプレッドとは?
通貨を売る場合と買う場合ではレートが異なり、その買値と売値の差を、スプレッドといいます。
FXでは、通貨ペアを売る際に適用される「売値(Bid)」と、通貨ペアを買う際に適用され
る「買値(Ask)」の差額がスプレッドとなります。
通常、買値は売値よりも高い価格になるので、スプレッドは取引で生じるコストになります。
そのため、スプレッドが狭いほうが実質的な取引コストを減らすことができ取引に有利となります。
たとえば、米ドル/円の「Bid」が120.500円で「Ask」が120.503円の場合、スプレッドは0.003円(0.3銭)となります。
実質的な手数料ではありますが、0.3銭円安になることで利益を産むことができるため、このスプレッド(売値の買値の差額)はできるだけ狭いほうが有利な取引を行うことができます。
■スプレッドは一律ではない
FX会社が提示するスプレッドはどの通貨ペアでも全て一律というわけではなく、通貨の流通ボリュームや調達コストによって差があります。
スプレッドは金融機関の判断で自由に定めることができますが、FX会社ごとに設定に違いがあります。
普段接することのない「0.1銭」の差は小さく感じるかもしれませんが、取引規模が大きくなってくると無視できない金額になってきます。
例えば100万米ドルを購入する場合だと0.1銭変わるだけで1,000円も多くかかることになるのです。
スプレッド0.2銭(0.002円)×100万=2,000円
スプレッド0.3銭(0.003円)×100万=3,000円
■スプレッドが広がるのはどんな時?
同じ会社、同じ通貨ペアで取引を行なっていても、常に一定のスプレッドではないことも注意しましょう。
為替市場で大きな変動が生じる「〇〇ショック」などと呼ばれる現象が発生した場合、為替市場が乱高下することでスプレッドは拡大しやすくなります。
また、重要な経済指標の発表前後や、世界規模に影響を及ぼす戦争などのニュースが出た場合もスプレッドは拡大しやすくなります。
もう一つが市場参加者が少なく流動性が下がった場合にもスプレッドは拡大します。
日本ではNY史上クローズ後の早朝の時間帯などは市場参加者が少なくなるので日中の取引が活発な時間帯よりもスプレッドが広くなることがあります。
スプレッドを原則固定にしているFX会社も多いですが、時間帯によってはスプレッドが広がる場合などもあるので、経済動向などもチェックしながら取引タイミングを見極めることも重要です。
■約定率にも注意
約定率とは自分が意図したレートでの売買が成立する確率のことを言います。
意図した通りの売買ができなければ、どれだけスプレッドが狭くても、最適なタイミングでの売買ができず利益を最大化することも難しくなるでしょう